<1日目:9月9日(金)>

12:30-13:00受付
13:10-13:15開会あいさつ
13:15-14:15

【特別講演】「気候システムの中に見られる現象の組織化と階層構造」
富田浩文 氏(理化学研究所)
地球上の温度は放射,拡散,対流によって決まる.大気では水蒸気凝結・蒸発による熱の出し入れによってその挙動は更に複雑化するが,時として大気現象は組織化し階層的な構造を持つ. 本講演では大気現象を例にとり,「複雑性の中に存在する秩序」について,伝熱の立場からざっくばらんに議論したい.
14:15-14:25 休憩(10分)
14:25-15:10

「ふく射のエネルギー収支に着目した地球温暖化模擬実験手法の検討」
熊野智之 氏(神戸市立工業高等専門学校)
エネルギー収支に着目した地球温暖化模擬実験装置の開発に向けた取り組みについて紹介する.特に,高等教育機関用のデモンストレーション教材としての位置付けと,学術的に価値あるシミュ レータへ発展させるための方向性について述べる.
15:10-15:55

「経済的な脱炭素社会を実現する蓄熱発電」
岡崎 徹 氏(エネルギー総合工学研究所)
経済的な脱炭素社会の実現が喫緊の課題である.各種蓄エネルギー技術の経済性を定量評価すると,効率が悪く非合理的と思われてきた蓄熱発電が有効とわかってきたので,それを紹介する.電力自 由化の中で,この蓄熱発電を普及させる方策も述べる.
15:55-16:10 休憩(15分)
16:10-16:55

「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における脱炭素を中心とした持続可能性に関する取組」
永見 靖 氏(2025年日本国際博覧会協会)
2025年に大阪の夢洲で開催される大阪・関西万博は2030年のSDGsの目標年に向けて取組を加速させる機会である.大阪・関西万博では,持続可能性への取組の柱として,会場内のカーボンニュー トラル,脱炭素はもとより会場外における脱炭素のレガシーを残すべく取り組む予定であり,その検討状況を紹介する.
16:55-17:40


「空調排熱をかしこく利用する“帯水層蓄熱冷暖房”の魅力と導入拡大に向けた取組」
(大阪市環境局)/中尾正喜 氏(大阪公立大学)
帯水層蓄熱冷暖房とは,空調の温・冷排熱を地下の帯水層に蓄え,冷暖時期をずらして利用する省エネ型の冷暖房である.地下水が豊富で地上は空調需要の大きい大阪市の地域特性も生かせる本技 術の導入拡大に向けて取り組んできた内容を説明する.さらに,帯水層蓄熱の蓄熱能力や長期の蓄熱保持能力について解説し,今後の普及を展望する.
17:40-18:10 宿泊室入室
18:30-21:00 夕食,意見交換会
 
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<2日目:9月10日(土)>

7:30-9:00朝食・チェックアウト
9:10-9:55

「就寝環境と人の睡眠に関する研究」
都築和代 氏(関西大学)
日常生活を健康的に営むために,夜間の睡眠は重要な生活行動である.しかし,暑さ寒さによって眠りが妨害されることも見聞される.そこで,寝室環境の温度,湿度などの実測とともに,人の睡 眠と体温調節反応を測定し,温冷感や快適感などアンケートに回答してもらう実態調査やモデルハウスで実験を実施した結果を紹介する.
9:55-10:40

「気泡の利用による自然対流熱伝達の促進」
北川石英 氏(京都工芸繊維大学)
気泡群の注入による流れ場の混相化は,自然対流を利用した伝熱機器の省エネルギー技術として期待されている.本講演では,加熱平板近傍における自然対流気液二相流の流動特性と,気泡群の注入による伝熱促進機構について紹介する.
10:40-10:50 休憩(10分)
10:50-11:35

「微細加工技術のライフサイエンス研究への展開」
外岡大志 氏(京都工芸繊維大学)
「微細加工技術」という,一見すると「ライフサイエンス」とは程遠い技術を融合することにより,従来手法では実現できなかったライフサイエンス関連の研究を進めることが可能となります.本講演では,具体的な研究を例にしながら,分かり易く紹介させていただきます.
11:35-12:20

「真空ナノギャップを用いた熱電子発電実現に向けて」
土屋智由 氏(京都大学)
熱を電気エネルギーに変換する手法として1000℃以上の高温電極から真空中への熱電子放出を用いる熱電子発電がある,この電極間ギャップをnmオーダにすると室温動作が可能となるという提案があり,IoTセンサの電源への応用が期待される.本講演ではMEMS技術を用いたナノギャップ熱電子 発電デバイスの実現をめざす研究について紹介する.
12:20-12:40閉会あいさつ, 集合写真撮影
 
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